まるほしです!
新規就農を目指している僕ですが、今回は品目の選定について今思ってることを残していきます。
数年前に就農を決意した時は、目指したはいいもののたくさんある品目から選ぶための判断材料を持たず、希望やイメージが全く湧いてませんでした。
それが今回、農業への転職などを経て、少しずつ自分で考える材料が集まり、なんとなくですが自分のやりたい農業の方向性が見えてきたので、いくつかの観点をもとに一度整理してみます。
理想の営農スタイル
まず、理想とする営農スタイルを述べておきます。
・前提として自分が好きな作物を作ること
・現時点で土地の当てがないため、今後面積を大きく増やしてやっていくのは想像しにくい
・あまり正規での雇用を取らず、家族で農業をやれたらいいなと思っている
こんなスタイルをイメージしており、それを維持できる品目選びを考える必要があります。
それをもとにいくつかの観点から品目を絞っていきます。
①土地利用型or労働集約型
はじめに作物を分類するこの二つの言葉を紹介します。
言葉は知らなくても、概念自体は多くの方に理解されていることじゃないでしょうか?
わかりやすいところで言うと、米 or イチゴ みたいなところ。
それぞれの特徴をあげると、
○土地利用型
・水稲・大豆・小麦など
・大規模な機械作業が可能で、面積当たりの労働時間が少ない
・機械への投資が必須で、それを回収できるだけの面積の確保が必要
⇒面積規模を増やして投資効率を高めていく
○労働集約型
・イチゴ、トマト、小松菜など
・主に収穫など手作業で、面積当たりにかける労働時間が大きい
・機械投資が少ない分、人件費がかかる
⇒資本力のある企業との競争でも不利になりにくい
新規就農で大きな土地も機械もすぐには用意できないので、労働集約型作物で勝負するのが合理的だと考えてます
②露地or施設
農業法人に転職し、露地でキャベツとトウモロコシ、ハウスできゅうりの現場を経験しました。
その中で見えたイメージとしては、
露地・・・規模の大きい畑で、均一かつ大量に作物を育てる。生育期間中はその作物に圃場を占有させ、収穫が終わったらすべて刈り取って畑をリセットする
施設・・・限られた面積の中で収穫量を最大化していく。長期間同じ場所で採り続けられる果菜類や、季節を問わず生育サイクルをたくさん回す葉物類などが多い
このふたつでは施設栽培です。
大規模に大量に生産する露地よりも、
一定の面積内に作業を集約させ、収量の安定性を高めていくというミニマルなスタイルが、自分に向いているんじゃないかと考えています。
③労働強度の度合い
将来的にですが、家族で作業ができる形が取れると理想的だと思っており、
そうなると収穫や管理作業が女性でもできる品目、子どもでも気軽に体験できる品目
いわゆる軽量野菜を扱うのがいいと思っています。
また、キャベツなどの重量野菜をメインにすると、どうしてもパートやアルバイトなどには負担が大きく、非正規での人材集めのハードルが上がるのかなと思います。
作物自体の重さだけでなく屈んで作業しなくていい施設設計を取り入れたりとか、それができる品目に狙いをつけてスタイルを模索していくのもアリですね。
農業のイメージ「キツい」を解消できるようなやり方を取り入れられると、就農を目指す人が増えたり、世間からより農業をポジティブに捉えてもらえるのではないでしょうか。
④野菜or果樹or花卉
これに関しては、今でも絞れていないです。それぞれに魅力があると思うし、自分が好きであればなんでもいいと思ってます。どのジャンルに惹かれるかはこれからの縁に任せてみようと思います笑
⑤普遍的かニッチ路線か
例えばトマトやきゅうりなどは全国の家庭の食卓にいつでもありますよね。逆にちょっと高級なフルーツや一部の伝統野菜なんかはいつでも家庭から求められているというわけではありません。
普遍的な作物はマーケット市場が大きく、全国の消費者からの需要がいつでもある状態で、安定した出荷体制がとれます。
一方、少しニッチな作物を育てた場合、ブランド力や営業力次第では単価を高められる可能性はありますよね。なにより生産者自身の個性、アイデンティティになり得ます。
普遍的な作物は作物の販売において個性を出しにくい。かといって伝統野菜は需要が限定的で、作ってからの営業力とセットでの戦略立てが必要。
僕の場合、この両方をうまくバランスした攻め方で行きたいなと思ってます笑
全国に知られていて、かつ少しの個性が出るような、地域の特産品を育てるのがアリだなって思ってます。
その作物の産地に入ることで、ブランドを活かした販売ができますし、地域への愛着も増すんじゃないかなって。
まとめると、
①労働集約型で
②施設栽培で
③軽量作物で
④ジャンルは今は固定しないが
⑤少し個性が出るといい
そんな作物が理想ということです
もちろん、傾向としてこれら理想があるってだけで、やり方でコントロールできる部分も多いでしょう。
ただ品目を選びながら「この作物はどっちタイプかな」と判断する基準にはなるかなと思います。
よかったらみなさんも、品目選びの際にこれらの基準をみて「自分ならどうかな」と参考にしてみてください
また♪
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